フィードバックという言葉は制御工学ではもちろん生物学でもよく使われる用語である。
というか、ほとんどの人なら、フィードバックという言葉は、聞いたことがあるだろう。
お客様からのフィードバックという言葉も最近は聞くしね。
ここでは、難しい言葉を使わずに、
フィードバック制御とフィードフォワード制御について説明してみたいと思う。
(蒸気機関車には、速度に応じて燃料の量を調整するフィードバック制御装置が取り付けられていた)
フィードバック制御
英語でfeedbackである。
直訳して、餌戻しである。。。。
これでは、吐くということではないか!!!
逆流性食道炎。。。
語源は良くわからなかったが、とりあえず、そこそこ出来上がったものを、実際に試運転してみて、
改善点があったら作り変えるという意味であろう。
食べてみて、まずかったら戻して、
味付けし直してからまた食べるといった、
下品なイメージで覚えたらいいんじゃないですか????(分かりません)
お客様へのフィードバックとは?
物やサービスを売る仕事というのは、難しいと思う。
作る→売る→買ってくれる→みんな満足
とは、うまくいかない。
たとえば「作る」という段階では、新しい試みだったものも「買ってくれる」までの間には、
すでに風化してしまったなんてこともあるからだ。
(タピオカはそれに入るの??)
なので、このようなシークエンス(一本の→)ではなくて
ちゃんと戻ってこれるような対応も含めたものが、フィードバック制御である。
いわば、お客様が最終手段として、クレームを入れて、自分の意見を反映するイメージだ。
理系的な意味でのフィードバック
フィードバックといっても、ポジティブフィードバックとネガテブフィードバック
なるものがある。
ポジティブフィードバック
ポジティブフィードバックは、進研ゼミ方式である。
- 分かる!
- 勉強する!
- 成績上がる!!
- 承認欲求が満たされる!
- やる気が出る!
- さらに分かる!!!
ということを繰り返していって、どんどん増やしていく方法である。
これは、電気工学ではコンパレーター(アンプの裸バージョン)やホルモンが低下した場合におけるホルモン分泌にも使用されている。
コンパレーターは、少しの電位差を検出して、それをどんどん繰り返し大きくしていき、眼に見える形で電位差を検出する装置である。
いわば、電気の顕微鏡である。だが、これは安定性の問題があるので、あまり使われてはいない気がする。
補足であるが、電気的な記憶もある意味フィードバック制御といえる。
電気を流したら、スイッチがオンになり、それがまた電流を流し、
結局電流を流すという状態を維持し続けるといった具合である。
wikiの論理回路部分を見てほしい。
なんとなく、出力(右)から出た信号を入力(左)に戻しているのが分かるだろう。
ネガティブフィードバック
嫌な名前である。
だが、電気工学、システム工学では、神のような存在なのではなかろうか??
システムは当たり前だが、上記のコンパレーターのように、触れたら爆発するダイ
ナマイトのように不安定なものでは、あってはいけないのである。
こんな時に、ネガティブフィードバックだ!!
子どもに勉強させるのはいいが、させすぎるとめちゃくちゃ頭が良くなって、
マッドサイエンティストになってしまうから、ある程度まで成長したら成長にふた
をする親。(普通の人生を子供には送ってほしい)
給料が高くなりすぎると、給料をあまり貰っていない人との差が出るから、
所得税というフィードバックで制限してあげる。
といった感じに放置しておくとやばいことになりそうな時に使われる。
なので、安全、安定といったものが、キーワードである制御工学や電気工学には重要な考え方だといえる。
フィードフォワードとは?
あまり聞かない言葉だ。英語でfeedfoward
直訳で、先に餌をやるという意味になるのだろうか?
これを聞くと、馬の間の前に人参をひもでぶら下げる話を思い出す。
それは、さておきあらかじめ予測できることを調べたうえで、
出力を出す方法である。
怒られてから直すのがフィードバックであるのに対して、
怒られる前に直すのが、フィードフォワードである!!
なので、システム全体としては、ある程度未来の変化(外乱)が予測できる時のために、
フィードフォワードで制御して、それでも間違ってしまった出力が出てしまった時のために、
フィードバック制御をするといったメカニズムである。
フィードバックとフィードフォワードを合わせた技術は工業系のシステムだけではなく生体系でのシステムでも使われている。
面白い!!
まとめ
この世のものは動的である。これは、分子が熱運動で振動していることからも分かるであろう。
だが、人類や生物、はてまた、工業製品も安定した状態を維持する必要がある。
(じゃなきゃすぐなくなっちゃうもんね)
なので、制御工学というのは、幅広い分野で使われ始めている学問といえるだろう。