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電気工学

光合成発電の未来

植物の偉大性

植物というのは、静的であまり研究対象にはなりにくいのかもしれない。おそらく生物系の人たちもほとんどが人体や動物といった動くものに興味があるのではないだろうか?

そりゃそうだ

だとしても、人間が興味を持つ持たないにしても植物が与えてきた

影響というものは凄い。

進化の歴史

植物は最初どうやって地球に現れたの

約35億年前には光合成を行う微生物、

つまり葉緑体クロロフィルのご先祖さまは生まれていたことになる。

これは、革命といってもいい。

というかそんな言葉では表せないだろう。

それ以前にも、生物が独自でエネルギーを作り出すメカニズムは、

確かに存在していた。だが、それは明らかに効率が悪かったといえる。

例えば、火口周辺にしか生存することができない硫黄細菌は、

光合成細菌以前に存在していたが、

効率というのはかなり悪かったといえよう。

硫黄細菌について

ようは、酸素原子の代わりに、周期表にもあるように、

似た性質を持つであろう硫黄原子を用いてエネルギーを生成していた。

硫黄酸化物に火口の熱エネルギーを加えてエネルギー順位の高い硫黄を作り出すことによって、生きている。

だが、これは、高温という特殊な環境や火口付近といった環境の下でしか、

使えないメカニズムなので、

地球誕生後少しずつ温度が下がりつつある時代にはそぐわない方式となった。

極限環境微生物

ゆえに、光合成という技術が発展してきたのだと思う。

ちょうど、スマホからガラケーへ、

メールからチャット式SNSへ移り変わっていったように。

最初は、おそらく不完全なメカニズムだったかもしれないが、極限環境下の耐性が

無い生物でも利用でき、

かつ太陽光という身近なものを利用してエネルギーを作れるので画期的であったといえる。

まじであたまいい

この技術により光合成細菌は、地球生物の王者に君臨して、酸素という、光合成が

できない生物でもエネルギーが容易に作成できる物質を大量生産したり、

地上に降り注ぎ、遺伝子の変異を引き起こしやすい有害な紫外線

を地表に降り注がないようにするオゾン層といったものを数10億年スケールで蓄積

させていったと考えられる。

エネルギーの生成方法

詳しいことは省略するが、光合成というのは、

水に光エネルギーを加えることにより、酸素を作ることである。

この原子の組み換えの時に発生する電子の流れがエネルギーを生み出す。

これは、あたかもあの発電方式に似ているかもしれない。

そう、太陽光発電である。太陽光発電は、光電子効果という、

金属に光を当てたら電子が飛び出た!という理論からきている。

それは、半導体にもあって、

電子が光エネルギーによって、エネルギー的に高い位

置に行くことによって、電位差が生まれるというのが太陽光電池なのであるが、
理論は光合成と違えどやっていることは一緒である。

人工光合成???

人口光合成というのは、植物が、

電子の移動を光エネルギーでやっていたことを、

人工的に作れないかという試みである。

主に電子の受け渡しに関与する金属錯体の構造をいかにして人間が再現できるかが

鍵を握る。

金属錯体

なかなか、今熱い分野ともいえるのではなかろうか?

なにせ、人工的な光合成ができれば、

材料も純度が高いシリコンを使う必要もないし、

比較的柔軟に高い効率の発電様式が手に入るといった可能性もある。

植物発電

wordpressというシステムはいい。

なぜなら、1からサイトを作り上げる知識も経験もない人間が、天才の作ったシステムを利用して、

簡便にサイトを作り上げることができるからだ。

この考え方を応用する。

やはり、人間が1から光合成システムを作り出すのはノーベル賞級に難しい。

ゆえに、完成しているシステム(植物)から、エネルギーを取り出すという

あくまで、植物様からエネルギーをもらうといった発電方式である。

植物発電

これは、植物の根の周辺のバクテリアの相互作用によって、発電する様式である。

バクテリアは生きるために根と相互作用して電子の伝達を行う。

なので、この電子の流れを用いて発電する方式である。

この方式で、心配になったのは、もし我々が電気エネルギーを奪いすぎてしまったら、

バクテリアにエネルギーが上手く行きわたらなくなり、植物との相互作用ができなくなり、結局植物が枯れてしまうのではないか?

という問題点があると思う。植物には直接ダメージは無くても、間接的に影響を与

えてしまうかもしれない。そのようなことを意識しつつ、うまく観測や実験をし

て、データを集めるのと同時に、植物全体の理論を深めることも大事であろう。

このような、自然という未知なものを扱う場合は、我々は、一点しか集中しないこ

とが多い。

例えば公害である。

カドミウムが生物濃縮によって生体に蓄積されてしまい、神経に障害が生じること

が、当時は分からなかった。が、実際にやってみて分かったのである。

つまり、自然の全体的な相互作用をある程度解明しておかないと予想外の影響が出ることが考えられる。

応用として考えられる方法

家庭用100V電源として利用できるか?

これはかなり難しいといえる。

なぜなら、現段階ではLEDをやっと点かせるレベルのエネルギーしか抽出できていないからだ。

これは、かなりつらいといえる。

また、電気の質という問題もあるだろう。生じる電気エネルギーも太陽光やバクテ

リアといった、環境要因に依存する。なので、主な発電様式として利用するのは、

現段階では厳しい。また、太陽光発電のように、売電できる可能性も考えたのだ

が、インバーター(植物発電は直流を生成するので、それを売電用の電力に変換す

る装置)も、太陽光発電と同等に付けなければならない。

だが、おそらく成功すれば、自然エネルギーの価格は一気に下がるとみてよいだろう。

なぜなら、自然エネルギー発電によって生じた電気はかなり高いからだ。

小電力しか発電しないのに、設備が高い。

高純度のシリコンを使うのだから当然である。

さらにゆえば、その不安定な出力というのも信頼性を下げる。

信頼性もなく、経済性もないのだから普及しなくて当然である。

なので、それの価格を劇的に変える技術は、発展していってほしい。

use電源になる!

恐らくこれが可能性が高い。

近い将来、100Vの下に5V用コンセントとしてusbが当然のように設置してあるという、のが当たり前になるはずである。

なぜなら、スマホなどのIT器材は、ほぼ5Vの直流電圧を基準にしているからである。

また、照明器具もLEDが普及した今、100Vの電源から持ってくる必要性もないのかもしれない。

つまり、エアコン、冷蔵庫、電子レンジなどの家電は、電力を大量消費するので、

100V電源のままでいいと思う。

直流5V電源だったら、趣味のプランターでの発電で賄える可能性がある。

直流を直流に変換するだけなので、あまり高価な器材も必要としない。

さらに、市販のusbバッテリーを付けてあげれば、ある程度普及するのではないかと思う。

おそらく、これからは、情報化により個人ではほとんどエネルギーを必要としない時代が来る。

リモートワークの普及により、

移動によるエネルギーの大量消費が今回のコロナ騒動である意味改善しつつある。

なので、生活必需品以外の贅沢品や大型機材を作る産業は衰退する可能性があるともいえる。

その一方で、個人の情報を管理するデーターサーバーはさらに巨大化すると考えられるので、
巨大IT企業が情報を管理するために大量に電力を消費するという時代に突入しつつある。

それらの環境に合わせてエネルギー産業は変革していくべきである。

まとめ

恐らく、人工光合成や植物発電が、電力産業の覇権を握るとは考えにくい。

だが、分散型電源というように、電源といのは、個人のものになりつつある

また、個人が使用する電力というのは、技術革新によりこれからも少しずつ減少

していくはずである。

なので、場合によっては、電圧階級が下がる、24V,12V,5Vといった直流電圧の区分

で暮らす一人暮らしというのも可能性としてはありうる。

これには、万が一のために100V電源のバックアップが必要であろうが、近い将来

に、このように、自分たちで発電するといった人が増えてきて

もおかしくはない。

そうすれば、

感電のリスクも減らせるし、電気工学の教養が高くなくてもDIYレベルで、

自宅の電気設備を改造するという人も増えていくだろう。

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2020年生物科なのに電験2種を取得。

2024年現在勉強していること

電気電子工学、量子力学、プログラミング(機械学習やアルゴリズムやサイト作成など)、生化学、分子生物学、有機化学などを学習しています

これからこのような学問を勉強していく人に役に立つ情報を発信していきたいです!!

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