哀れな学生へ
このページを見ているあなたはおそらく、高校、大学受験の時に物理・化学選択でほとんど生物を勉強してこなかった人達であろう。
でなければこんなページ見ません
ですが皆さんに悲しいお知らせがあります。大学の教授たちや大人たちは、泣こうがわめこうが待ってくれません。4月時点もしくは、2年の4月時点で生物に対する知識は高校生物を履修してた人と同等レベルに仕上げてきているというような態度で接してきます。鬼です!!
系所属で違う系に行ければいいのですが、こんなサイトを見ている時点でおそらく無理でしょう。なら、独学で自分のやりたい学問を徹底的にするというのも手ですし、サークルに逃げるのもありだと思います。
しかし、忘れないで欲しいのは、生物と英語からは絶対に逃れられないということです。
確かに、逃げる手も強引に研究室を選んで行くことも可能ですが、かなり稀な道になるでしょう。なので、これから書く記事は、
生命理工に入ることになったけど
- 生物の授業について行けるか不安な人
- 詰みの1手前な東工大生
- 生物を勉強してない医学部生
などに向けてどうすれば
苦行でしかない生物の勉強を物理や数学のように面白い勉強になるのか
ということを書きます。
はじめに
この生物が好きになる方法は、数学や物理が得意である東工大生くらいしか通用しないので、数学や物理が苦手で大嫌いだという方はおかえりください。とは言うものの、
大学入試を突破できる実力さえあれば十分です。
確かに生物が出来合いのは、50%はやってこなかったあなたのせいです。でも残り半分は大学の講義がつまらないからです。
異論のある教授方は私の方にDMでもください。
twitter:@arairuca
10人の教授人を連れてきて、講義をしてみてください。その講義中に誰一人として居眠りや講義に関係のないスマホ操作を学生がしなかった場合は土下座して靴を舐めて謝ります。
生物が大嫌いになる理由
まず大学の教授の話を聞くときはスマホで録音するといいでしょう。
初日に、生物学は暗記ではないとおっしゃっていたのに、
次の日には、アミノ酸の構造式覚えろ!!とか言い出します。
いますぐ警察に被害届を出しにいきましょう。
このように生物が嫌いになるのはどうしてかというと、
大学という本来は自由であるはずの楽園に下らない成績やテストのために、無関係に見えるゴミのような知識を詰め込むからです。
なので、東工大生の3割の人の目は死んでいるので、観察してみるといいでしょう!!
生物学とは
とりあえず、生物学を主に分子生物学と生化学という分野に分けることにしましょう。
分子生物学は、遺伝子の美しい2重らせん構造を武器にして、生命活動(特に遺伝)を論理的に説明していきます。
つまり、実験で得られる膨大かつ一見無関係なデータを解析していくと究極的には、DNAの2銃らせん構造という統一原理に達してしまうということです!!
これって、運動方程式によって高校力学の範囲の中では、全ての物質の情報が分かってしまう!!ということに似ていませんか?
でも、これを学ぶには当時の生物学者(ワトソン・クリック)の気持ちになる必要があります。当時彼らは量子力学という学問を勉強していました。なので、その基礎となる量子化学という科目を深く学んでみることをおすすめします。線形代数という大学1年で習う程度の数学の知識とやる気さえあれば、いずれは理解できると思います
補足ですが、私がおすすめする本は大部分が(このページでは全て)kindle(電子書籍)対応なので、スマホやタブレットやPCといった機器で読むことができます!!
ちなみに、これで有機化学の構造式や共鳴構造の書き方は本質的には少し間違えていて、ある意味人間が分かりやすいように工夫したものだということが分かると思います。なので、有機化学をまなぶ前にもここにある3冊のうち、ブルーバックスの量子化学は読んでおいて損はないと思います。
次は生化学について解説したいと思います。
生化学というのは、生物の体をエンジンに例えたときにどのようにしたら効率よく食べ物と酸素を使ってそれをエネルギーに変えるのかといった活動(代謝と言います)を研究する学問だと今のところは考えておいてください。
生化学を学習する際に、必要となる知識は高校物理でもおなじみの熱化学こと化学熱力学です。基本的には高校の知識でギリギリ大丈夫です。化学熱力学を詳しく知りたいという方には、以下におすすめの本を載せておきます。
これによって、いよいよ生化学や分子生物学の勉強に入れるので、さーて専門書買ってこよーーーというのはキケンです!!
高校生物をかいつまめ
まずは、みじめな気分になるかもしれませんが、基礎を習得してください。
基礎とは、高校生物のうち細胞の構造、遺伝、代謝、筋肉・神経、免疫と言ったものです。あとは適宜必要になったら読めばいいでしょう。
一応私は、kindle対応していませんがブックオフで安く仕入れた以下の本を使いました。専門書は高いのでブックオフやメルカリにあるかどうか確認してから買うようにしましょう。でないと秒で諭吉様が旅立ちます。
(この本、kindle電子書籍対応してませんでした。すいません)
以下の本もおすすめです。分かりやすいし、絵や図が可愛いのですごく理解しやすい。
次は、準専門の詳しく硬派な本(おそらくセンターから二次試験レベル)
次は、kindle電子書籍対応していませんが、以下の本はサクっと高校生物全体を見渡すのにちょうど良いでしょう。
最後に、ブックオフでも売ってそうなおなじみの問題集を紹介します。学んだところだけでいいのでアウトプットしてみましょう。やはり大学の授業とは違って良問揃いです。
(電子書籍対応してなくてたびたびすいません汗汗)
さてと、高校生物の基礎がそこそこ固まったら、いよいよ専門書ではなくて、、、かの有名なアイツです!!
まだ専門書には早い?
これはもしかしたらいらない人もいるかもしれませんが良い本なので少なくとも以下にあげる3冊はブックオフやメルカリで集めると良いでしょう。(ちなみに、これから下は電子書籍版はほとんどありません)
1.大学生物学の教科書 細胞生物学
この本は、細胞の中身について詳しく解説しています。核と言ったメインのものからゴルジ体までかなり詳しいと思います。
2.大学生物学の教科書 分子遺伝学
この本は遺伝学と言った学問で得られた膨大な実験のデータをDNAの2重らせんがどのようなメカニズムで引き起こしているのかを解説しています。
特に、半保存的複製の説明は立体構造もしっかり書かれていて美しいので大学の講義も見習って欲しいものです。
3.大学生物学の教科書 分子生物学
これは持っとくべき!!遺伝子の情報を元にどのようにタンパク質が作られていくのかをエレガントに解説した本です。
4.バイオテクノロジーの教科書 上下 2冊
紅く情熱の溢れる本!!
今まで勉強してきたことがどのように利用されているのかをエレガントに解説した本である。
納豆やワイン、パンでおなじみの酵素や大腸菌の遺伝子組み替えによるタンパク質の生成、トランスジェニックマウス、pcr、サザンブロディング、ハイブリドマー、ES,iPS細胞などここでは語り尽くせないテーマが山ほどあります!!
専門書(優しめ)
それではここまで来て、やっと専門書を読むことができるようになります!!
長かったーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!
さてと。おすすめするのは下の2冊でございます。
分子生物学:エッセンシャル細胞生物学
エッセンシャルと言っておきながら重い、詳しい、分かりやすいのすごい本、細胞生物学と言っておきながら分子生物学の範囲だけではなくて、生化学の範囲もそこそこカバーしているという本です。専門書デビューにはおすすめ!!
生化学:ヴォート基礎生化学
この本は、エッセンシャル生物学と合わせると強力な武器になる。なぜならDNAといった分子を構造式といったここまで詳しくみるのか?レベルまで追求して解説した本。基礎とは一体なんなのですか??
専門書(難しめ:東工大標準)
正直今まででお腹いっぱいだが、一応東工大の奨励参考書も載せておく。
ここまで読んでみればいかに東工大の授業カリキュラムが狂っているということがわかるであろう。
分子生物学:The cell
ただでさえ最強のエッセンシャルの上位互換。もはや調べ学習以外用途がないように思える。大体のことは載ってる。
生化学:ヴォート生化学(上下2冊)
はい。最強ですね(汗)
まとめ
- いそがば回れ、まずは高校生物
- 準専門書で頭をならす
- 簡単な専門書を味わえ!!
- 難しい専門書で調べ学習
ちなみに高校生物レベルすら怪しい人は、参考書をメルカリでもブックオフでもいいから買うということをおすすめしたい。
確かに、サイトやYouTubeでも勉強はできる。だがそれだとどうしても網羅性がかけてしまい、ストーリのように美しく知識を繋げることが出来ない。
そういうと、生命系は進歩が激しいから新品を買うべきと反論する人がいるだろう。
確かに、専門レベルではそうかもしれない。だが、昨日までDNAが2重らせん構造だったのに、今日から3重らせん構造になるだろうか?
本質は、生物も数学と一緒で変わらないのだ。
余談だが、プログラミングは進歩が早いがその大元であるアルゴリズムの基礎は変わりやしないだろう。
なので、ごちゃごちゃ言ってるヒマがあったらブックオフに行って簡単そうな高校生物の参考書を買ってきなさい!
1ヶ月後おそらく本気でやればそこには専門書を読んでいる自分がいるだろう!
検討を祈る!!